追悼 清水 和(しみず かのう)さん


日本文化精工を率い、特殊印刷技術の発展に尽くした技術者経営者

2026年2月28日、メネビスクラブ会員であり、日本文化精工(現:コニカミノルタ日本文化精工)を長年率いてこられた 清水 和(しみず かのう)さん が、83歳でご逝去されました。ここに深い哀悼の意を表し、清水さんのご功績とお人柄を偲び、ご紹介申し上げます。

特殊印刷技術を牽引した稀有な存在

清水さんが代表を務めた日本文化精工は、 凸版・凹版・平版・スクリーン・インクジェットの全方式を自社で扱える、世界的にも希少な特殊印刷機メーカーとして知られています。

電子部品、医療、工業製品など、多様な産業の「特殊印刷」というニッチで高度な領域において、 1台からのフルカスタム設計を行う同社の姿勢は、世界でも代替のない技術文化を築き上げました。

清水さんはその中心に立ち、

  • 印刷方式の最適化
  • 高精度搬送・位置決め技術
  • UV硬化・材料適性の研究
  • 曲面・異形状物への印刷技術
  • 自動化・省力化装置の開発

といった複合領域を統合し、特殊印刷の可能性を広げ続けた技術者経営者でした。

職人技術と柔軟な発想を併せ持つ「相談できる社長」

メネビスクラブでは、清水さんは 「話題が豊富で、どんな特殊な相談にも快く耳を傾けてくれる方」 として、多くの会員から親しまれていました。

専門技術の話題はもちろん、日常のこと、地域のこと、ものづくりの未来まで、 清水さんの語り口はいつも穏やかで、温かく、そして深い洞察に満ちていました。

技術者としての厳しさと、経営者としての柔軟さ、 そして人としての優しさを併せ持つ、稀有な存在でした。

地域とともに歩み、技術文化を未来へ

清水さんは、長年本社を構える目黒区で、 「特殊印刷・工業写真資料館」を開設し、70年以上の技術資料を公開するなど、 地域社会への貢献にも力を注がれました。

技術の歴史を後世に残すという姿勢は、 清水さんが「ものづくりの文化」を何より大切にされていた証でもあります。

最後に

清水さんは、 日本の特殊印刷技術を支え、地域の仲間に寄り添い、技術文化を未来へつないだ方 でした。

その温かな笑顔と、深い知識、そして誠実なお人柄は、 メネビスクラブの仲間の心に、これからも生き続けることでしょう。

清水 和さんのご冥福を、心よりお祈り申し上げます。